FinTech(フィンテック)の進化と金融業界の将来性を解説

新型コロナウイルスの影響でデジタル決済の需要が高まり、キャッシュレス決済やオンライン金融サービスの普及が急速に進んでいます。
一方でデータセキュリティの確保や高齢者のデジタルリテラシー向上といった課題も存在します。
本記事は、投資初心者に向けてフィンテックの基礎知識から将来性まで、分かりやすく解説していきます。
日本におけるフィンテックの現状と特徴

近年の調査では、キャッシュレス決済比率が年々上昇しており、今後も増加が見込まれて区でしょう。
リモートワークやオンラインショッピングの普及により、デジタル決済の需要が急増し、企業は迅速な対応を迫られました。
その結果、フィンテック企業は新たなビジネスモデルを模索し、市場での競争が一層激化しています。
身近に感じるフィンテックの具体例

QRコード決済やスマートフォンを使った決済アプリ
QRコード決済やスマートフォンを使った決済アプリは、現金を使わないキャッシュレス社会を実現する手段として注目されています。これらの決済方法の特徴は、高い利便性とスピード、そしてコスト削減効果です。
現金やクレジットカードを持ち歩く必要がなく、スマートフォン一台で完結する点が、多くの利用者から支持されています。
さらに、店舗などの事業者にとっても、現金管理の手間を省き、会計ミスを減らすことができるメリットがあります。
資産運用の自動化(ロボアドバイザー)
ロボアドバイザーは、人工知能(AI)を活用して資産運用を自動化するサービスです。ロボアドバイザーの特徴は、利用者のリスク許容度や投資目標に基づいて、最適なポートフォリオを提案し、継続的な運用とリバランスを自動で行う点にあります。
例えば、「投資一任型」のロボアドバイザーでは、利用者が口座開設時の質問に答えるだけで、それぞれに合った資産配分が設定され、その後の運用を全て任せることができます。
さらに、長期的な視点での「積立・分散投資」戦略を採用することで、市場の変動リスクを抑えながら、安定した資産形成を目指すことが可能です。
金融機関やクレジットカードと連携できる家計簿アプリ
家計簿アプリは、金融機関やクレジットカードと連携することで、面倒な入力作業から私たちを解放してくれます。収支や資産状況を自動的に記録・分類してくれるため、継続的な家計管理が可能になりました。
代表的なアプリである「マネーフォワード ME」や「Zaim」では、銀行口座やクレジットカードの利用履歴を自動取得し、食費や光熱費などの項目別に分類してくれます。
また、レシートを撮影するだけで支出を記録できる機能も搭載されており、現金支払いの管理も簡単です。
仮想通貨(暗号資産)取引
ブロックチェーン技術は、データを暗号化して分散管理することで改ざんが困難であり、高度なセキュリティを実現しています。スマートコントラクト機能を備えた仮想通貨プラットフォームでは、契約処理を自動化できることから、金融取引の効率化に大きく貢献しています。
仮想通貨は国境を越えた送金や決済手段として急速に普及し、次世代の金融サービスとして世界的な注目を集めています。
日本国内でも「Coincheck」や「bitbank」をはじめとする多くの仮想通貨取引所が、利用者のニーズに応えて様々な暗号資産を取り扱っています。
オンライン融資・レンディングサービス
従来の銀行融資では、書類提出や審査プロセスに数週間から数か月を要することが一般的とされてきました。一方でオンライン融資では、会計データや取引履歴などをAIが分析することで、最短1日での融資実行も可能です。
また、多くの場合、保証人や担保が不要であるため、借り入れ実績が少ない事業者でも利用しやすい仕組みとなっています。
日本国内でも様々なオンラインレンディングサービスが展開されています。
例えば、「みずほスマートビジネスローン」はAI技術を活用し、わずか2営業日程度で融資判断を行っています。
また、「LINE Pocket Money」は、LINEでの支払い履歴などから算出される信用スコア(LINEスコア)を用いて個人向け融資を提供しており、スマートフォン上で全ての手続きが完結します。
オンラインで簡単に保険に加入できるサービス
従来の保険契約は、代理店や営業担当者との対面が一般的でした。しかし、最新のフィンテック技術を活用することで、保険選びから契約までをオンラインで完結できる仕組みが整備されています。
これにより、時間や場所に縛られず、一人ひとりのライフスタイルに合わせて必要な保障を手軽に選択できます。
フィンテックの一分野である「インシュアテック(InsurTech)」では、AIやビッグデータなどの先端技術を活用し、保険商品の提案や契約プロセスを効率化しています
例えば、AIが顧客の年齢、職業、家族構成などの情報を分析し、最適な保険プランを素早く提案できるようになりました。
また、災害時にはドローンやIoTセンサーを活用することで、従来なら数週間かかっていた損害査定を数日で完了できるようになり、スピーディーな保険金支払いが可能となっています。
FinTech(フィンテック)による金融業界の将来性は?
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注目すべきは、顧客ニーズに応える柔軟なサービス提供が可能になった点です。
モバイル決済やオンラインレンディングなど、新サービスが次々と生まれており、既存の金融機関だけでなく、新興企業も市場での競争力を強化できるようになっています。
グローバル調査会社の予測によると、FinTech市場は2030年までに現在の6倍以上となる1兆5,000億ドル規模に拡大するとされています。
アジア太平洋地域が成長を牽引しており、日本国内でも政策支援やデジタル化推進により、今後さらに多様なサービスが生まれるでしょう。
法人向けの会計ソフトを提供しているマネーフォワードの成長性は?

クラウド型会計ソフトを中心に市場シェアを拡大しており、継続的なARR(年間経常収益)の増加や中堅企業への導入拡大が、成長を後押ししています。
マネーフォワードの成長力を示す指標として、直近5年間の平均売上高成長率が挙げられます。
マネーフォワードの売上高成長率は49%で、東京証券取引所上場企業の中でもトップ1%に入る水準です。
このような高成長の背景には、日本のバックオフィス業務におけるクラウド化の潜在需要があります。
現在のクラウド化率はわずか20%程度にとどまっており、マネーフォワードはこの未開拓な市場において、すでに先行者優位を確立しています。
まとめ
今回は、フィンテックの進化と金融業界の将来性を解説しました。フィンテックは金融とテクノロジーを融合させ、新しい金融サービス分野です。
QRコード決済やロボアドバイザー、オンライン融資など、多様なサービスによって利便性の向上とコスト削減を実現しています。
その成長性は、2030年までに世界市場が1兆5,000億ドル規模に拡大するという予測です。
今後は、政策支援やデジタル化の加速により、より革新的で多様なフィンテックサービスの登場が期待されるでしょう。
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