初心者のための宇宙開発株入門|具体的な資産形成術を詳しく解説

宇宙開発ビジネスは、ロケットや人工衛星の開発から、一般人向けの宇宙旅行まで、急速に広がりを見せています。
 
世界の宇宙産業は2021年時点で約42兆円規模に達し、2040年には150兆円を超える市場へと成長するでしょう。
 
しかし、「高額な開発コスト」や「技術的なリスク」「打ち上げ失敗」などの予期せぬ事態により、企業の業績や株価が変動する可能性は否めません。
 
本記事では、宇宙開発株式への投資を考える初心者の方々に向けて、効果的な投資方法や投資信託を活用したリスク分散の方法を解説していきます。
 

宇宙開発ビジネスの基礎知識

宇宙産業ビジネスの歴史と経済効果

宇宙産業の歴史は、1957年のスプートニク1号の打ち上げから始まりました。
 
その後、1969年のアポロ11号による月面着陸で人類の夢が現実となり、1980年代のスペースシャトル計画、1998年からの国際宇宙ステーション(ISS)建設で、国際協力による宇宙開発の新時代が幕を開けました。
 
今日では、かつての政府主導の宇宙開発から、民間企業が主役となる「ニュースペース時代」へと移り変わりつつあります。
 
宇宙産業の市場規模は、さらなる飛躍的な成長が期待されています。
 
日本も「宇宙産業ビジョン2030」に基づき、2030年代初頭には国内の市場規模を現在の約1兆2,000億円から2兆4,000億円に倍増させることが目標です。
 

宇宙開発産業の分野と種類

宇宙開発産業は、以下3つに大きく分類できます。
 

  1. 「宇宙インフラ市場」
  2. 「衛星サービス市場」
  3. 「非衛星サービス市場」

 
それぞれの各分野が密接に連携しながら、宇宙産業全体の発展を牽引しています。
 
基盤となる宇宙インフラ市場は、ロケットや人工衛星の製造・打ち上げなどを手がけ、全体の約5%を占めています。
 
この分野は他の市場の土台となる技術基盤で、産業全体の要です。
 
最大のシェアを誇る衛星サービス市場は、人工衛星を活用した通信やデータ配信など、私たちの日常生活にも密接に関わるサービスを提供し、全体の約30%を占めています。
 
具体的には、衛星放送による高精細な映像配信や、地球観測(リモートセンシング)による気象予報、農業支援、災害監視などです。
 
非衛星サービス市場では、惑星探査や月面開発など壮大なプロジェクトが進められています。
 
現在は政府主導の研究開発が中心ですが、宇宙旅行や資源開発など、民間企業の参入も始まっており、近い将来、革新的なビジネスモデルが生まれることが期待されています。
 

宇宙開発ビジネスを支える組織と企業の関係

宇宙開発ビジネスは「政府機関」「民間企業」「研究機関」が互いの強みを活かしながら密接に連携する世界です。
 
三者による協力体制が、革新的な技術開発や効率的な資金調達を可能にし、持続可能なビジネスモデルの構築を実現しています。
 
日本の宇宙開発において、JAXA(宇宙航空研究開発機構)は基礎研究から実際のロケット打ち上げまで、宇宙開発の最前線で幅広い活動を展開しているのです。
 
日本でも、IHIエアロスペースや三菱重工業といった伝統ある企業に加え、新興のスタートアップ企業が続々と参入しています。
 

世界の主要宇宙開発企業とは?

主要な宇宙企業として、「SpaceX」が挙げられます。
 
イーロン・マスク率いるこの企業は、再利用可能なロケット技術を開発し、打ち上げコストを大幅に削減することに成功しました。
 
2023年には90回以上のロケット打ち上げを実現し、その多くが自社の衛星通信ネットワーク「Starlink」の構築に向けたものです。
 
一方、日本の宇宙産業も着実な発展を見せており、2023年には3社の宇宙関連企業が上場を果たし、大きな注目を集めました。
 
なかでもispaceは、日本初の民間月面着陸という目標に挑戦しており、2024年にはさらなる進展が期待されています。
 

宇宙関連株投資の押さえておくべきポイント

宇宙ビジネス特有のリスクとは

宇宙ビジネスは、事業特性から不確定要素が多く、予測や管理が困難なリスクが存在します。
 
基本的なリスクとして、ロケット打ち上げや人工衛星の開発における技術的課題があるでしょう。
 
これには予期せぬコスト増大や、各国の宇宙関連規制の変更なども含まれ、事業計画に大きな影響を与える可能性があります。
 
運用面では、打ち上げ失敗や人工衛星の故障リスクが存在し、これらは時として数百億円規模の損失をもたらします。
 

宇宙関連株の特徴的な値動き

宇宙関連株は技術革新や新規プロジェクトの進捗状況に非常に敏感です。
 
新型ロケットの開発成功や月面着陸ミッションの成功は、関連企業の株価の急騰を引き起こすことがあります。
 
2024年には、JAXAの小型月着陸実証機「SLIM」の着陸成功により、国内の主要な宇宙関連企業の株価が発表直後に上昇するなど、大きな反応が見られました。
 
宇宙産業には多くの新興企業が参入しており、市場シェアの獲得競争が激化しています。
 
低コストでの打ち上げサービスの実現や、新技術の実用化は、業界全体の株価を大きく変動させる要因です。
 

宇宙関連株への投資方法|投資信託で始める宇宙関連投資

東京海上・宇宙関連株式ファンド

宇宙産業は、新たな市場の開拓が進む成長セクターとして注目を集めています。
 
東京海上・宇宙関連株式ファンド」は、成長市場における投資機会として、中長期的な資産形成を目指す投資商品です。
 
当ファンドは、原則として為替ヘッジを行わない運用方針のもと、宇宙関連企業の持続的な成長を追求しています。
 
投資対象には、以下の幅広い宇宙関連企業が含まれています。
  引用元:日本経済新聞|東京海上・宇宙関連株式ファンド(為替ヘッジなし)
 
2024年11月末時点での運用実績を見ると、1年間で+50.61%という力強いリターンを達成しています。
 
年率17.17%のリスク水準は、成長市場への投資としては抑制的な水準でしょう。
 
宇宙産業は今後も技術革新と市場拡大が続くと見込まれ、長期的な成長が期待できます。
 
短期的な市場変動はあるものの、未来の産業構造の変革に投資したい投資家におすすめです。
 

eMAXIS Neo 宇宙開発ファンド

「eMAXIS Neo 宇宙開発ファンド」は、急速に発展する宇宙開発産業に特化した投資信託です。
 
主に米国の金融商品取引所に上場している企業の株式に投資を行い、次世代の宇宙産業の成長を目指しています。
 
ファンドの運用方針は、S&P Kensho Space Index(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果です。
 
投資対象には、SpaceXのようなロケット製造企業や衛星通信サービス企業、さらには宇宙探査技術の開発を行う企業など、幅広い宇宙関連企業が含まれます。
引用元:日本経済新聞|eMAXIS Neo 宇宙開発
 
2024年11月時点での基準価額は約26,120円です。
 
過去1年間のリターンは+42.85%と好調な成績を収めており、リスク(年率15.10%)を考慮しても、投資家にとって魅力的なパフォーマンスを示しています。
 

まとめ

今回は、宇宙開発への投資について、基礎知識と具体的な投資方法を解説しました。
 
宇宙産業は急速に成長を続けており、2040年までに世界の宇宙産業市場は、約150兆円規模まで成長すると予測されています。
 
具体的な投資方法としては、「東京海上・宇宙関連株式ファンド」や「eMAXIS Neo 宇宙開発ファンド」などの投資信託がおすすめです。
 
長期的な視点での分散投資を心がけ、成長産業への投資をぜひ検討してみてはいかがでしょうか?
 
さらに、これからの投資で確実な成果を目指したい方には、「北川流投資術」の無料講座がおすすめです。

初心者でも簡単に実践できる方法で、未来の株価を予測するスキルを学ぶチャンスです。
 
詳しくは「
無料投資講座」をチェックしてみてください。
TOP
>
北川FC事務局コラム
>
初心者のための宇宙開発株入門|具体的な資産形成術を詳しく解説