為替レートとは?通貨価値の変動が株価に与える影響を解説!

為替レートの変動は、海外株式の円換算価値に直接影響し、投資家のリターンを左右するため、グローバルな投資戦略として重要です。
 
本記事では、為替レートが株価に与える影響について、わかりやすく解説。
 
「円安による輸出企業の影響」「円高の場合、輸入企業はどうなるのか」「日経平均株価との関係」など、為替の変動に備える方法も紹介しています。
 
投資を始めたばかりの方も、ベテランの方も、為替と株価のつながりを知りたい人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
 

為替レートとは|異なる国の通貨を交換する際の「交換比率」

為替レートは、外国為替市場における需給のバランスによって決定されます。

そのため、市場参加者の経済状況や政治情勢に対する見方が反映し、日々変動するのが為替レートです。
 
多くの国では、米ドルとの為替レートが基準とされており、日本でも「1ドル=100円」といった形で表示されることが一般的です。
 
そして、為替レートには「円高」と「円安」があります。
 
円高とは、日本円の価値が他の通貨に対して上昇することを指し、「1ドル=100円」から「1ドル=99円」と円の価値がドルに対して高くなっているので円高になります。
 
一方、円安はその逆で、「1ドル=100円」から「1ドル=101円」になる場合を指します。
 
歴史的に見ると、日本では戦後の固定相場制から変動相場制へと移行しました。
 
固定相場制では「1ドル=360円」という水準が長く続きましたが、

その後の経済成長にともない変動相場制が採用され、現在では市場の需給によって自由に変動しています。
 

為替レートが変動する要因

金利差による影響

一般的に、金利が高い国の通貨は価値が上昇しやすく、金利が低い国の通貨は価値が下落しやすい傾向があります。
 
その理由は、投資家の行動に原因があります。

投資家はより高い利回りを求めて金利の高い国の通貨を購入する傾向があるのです。

高金利国への資金の流入を促進し、結果として国の通貨需要を増加させます。

一方で、低金利の国からは資金が流出しやすく、国の通貨需要が減少します。
 

政治的要因と経済指標による影響

政治的要因としては、政府要人の発言や政策決定が挙げられます。
 
安定した政治環境はその国の通貨を強化する傾向にある一方、不安定な状況や政情不安は通貨の価値を下げることがあります。
 
一方、経済指標は、各国の公的機関が発表する統計データで以下が含まれます。
 
 
これらの指標は、その国の経済状況を示すものであり、投資家が為替レートの動向を予測するうえで必要な材料となります。
 
例えば、GDPが予想を上回ると、その国の通貨は強く評価される傾向にあります。
 
逆に、失業率が上昇するなど悪い経済データが出ると、通貨の価値が弱まる傾向です。
 

為替レートと株価の関係

円安の影響

円安は輸出企業にとって追い風となります。
 
円安が進行すると、輸出企業は海外での価格競争力が向上し、売上が伸びる傾向にあります。
 
これは主に、ドル建てで取引される商品やサービスの価格が円換算で高くなるためです。
 
一方で、輸入企業には円安は向かい風となる可能性があります。

輸入企業は原材料や製品の調達コストが膨らみ、利益が圧迫されることがあります。
 
円安による輸出増加は、日本経済全体にとってもプラスの効果で、実質GDPを押し上げる要因です。
 
具体的には、自動車メーカーが米国で販売する車両の価格が5万ドルの場合。

1ドル110円(円安)の時には売上が550万円となりますが、1ドル90円(円高)の時には450万円に減少します。
 

円高の影響

円高は日本の株価に対して一般的にネガティブな影響を与えます。
 
これは主に、円高が輸出企業の利益を圧迫し、結果として株価が下落する可能性があるためです。
 
円高になると、日本企業が海外で得る収益を円に換算した際の金額が減少します。
 
例えば、100ドルの売上が1ドル=100円の時に1万円だったものが、1ドル=80円になると8000円に目減りしてしまいます。

輸出依存度の高い企業にとって、円高は製品価格競争力の低下を招き、売上や利益にマイナスの影響を及ぼします。
 

日経平均株価はドル円相場との連動性が高い

日経平均株価は、円安局面では上昇傾向を示し、円高局面では下落傾向を示します。
 
連動性の背景には、日本の輸出企業の業績が為替レートに大きく影響される要因があるからです。
 
日本企業の多くは海外での売上をドル建てで計上しているため、円安になると円換算での利益が増加します。

このため、円安は企業収益を押し上げ、結果として株価が上昇するのです。

具体的なデータとして、「
三井住友DSアセットマネジメントのレポート」では、ドル円レートが1%上昇すると日経平均株価は約1.3%上昇する結果が示されています。  

為替レートを考慮した投資戦略

為替ヘッジ付き商品への投資

為替ヘッジとは、為替変動によるリスクを軽減するための金融上の工夫です。
 
海外旅行の際に事前に外貨を購入するように、投資する際にも将来の為替レートを「予約」することができます。
 
為替ヘッジが必要な理由は、海外の株式や債券に投資する際、為替レートの変動は投資の結果に影響を与えるからです。
 
例えば、海外の株価が上昇しても、円高が進めば日本円での収益は目減りしてしまいます。
 
為替ヘッジを行うことで、リスクを軽減し、投資対象そのもののパフォーマンスに集中することができるのです。
為替ヘッジ付き商品への投資は、為替変動による思わぬ損失を避け、より安定した収益を求める投資家にとって有効でしょう。
 
注意点としては、取引コストがかかるため、運用効率が下がる可能性もあります。
 
また、為替が逆方向に動いた場合、ヘッジをしていない投資よりも利益が少なくなるため注意しましょう。
 

複数の通貨や地域に分散投資

為替レートは、経済状況や政治的要因によって変動しています。
 
そのため、1つの通貨や地域に頼りすぎることはリスクを高めてしまいます。

そこで、異なる通貨や地域に分散して投資することで、特定の経済圏の変動による悪影響を軽減できるでしょう。
 
具体的に円高が進行すると、海外資産の価値が目減りする可能性があります。

しかし、ドルやユーロなど他の通貨建ての資産にも投資していれば、その影響を和らげることができます。
 
また、地域ごとの経済成長率や金利政策も異なるため、分散投資によりそれぞれの強みを活かすことが可能です。
 
例えば、ある国の経済が停滞していても、別の国が好調であれば、全体としてのバランスを保つことができるでしょう。
 
そのため、複数の通貨や地域に分散投資することは、為替リスクを抑えつつ安定した収益を追求することができます。
 

まとめ

為替レートは通貨間の交換比率を表し、経済、政治、市場心理などの要因で変動します。
 
円安は輸出企業に有利ですが、輸入企業には不利となり、株価にも影響を与えます。

為替リスク管理には、ヘッジ商品の活用や分散投資が効果的です。
 
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