【2024年最新】金利上昇で株価はどう動く?具体例で解説!

「株価が上がったり下がったりするのはなぜ?」

「ニュースで金利の話をよく聞くけど、私たちの生活にどんな影響があるの?」

こんな疑問を持ったことはありませんか?実は、金利の動きは株価に大きな影響を与え、私たちの日常生活や将来の資産形成にも密接に関わっているのです。
 
今回の記事では、投資初心者の方にも分かりやすく、金利と株価の関係性について解説します。

さらに、金利が変動したときに、具体的にどのような投資チャンスが生まれるのかも紹介します。
 
この記事を読めば、ニュースで耳にする経済用語の意味が分かるようになり、自分の将来のお金の管理に役立つ知識が身につくでしょう。

ぜひ本記事で紹介する内容を参考にしてみてください。
 

そもそも金利とは?

金利とは、お金を借りる際の「レンタル料」のようなものです。

具体的には、借りた金額(元金)に対して支払う利息の割合を指します。
 
例えば、100万円を年3%の金利で借りると、1年間で3万円の利息を支払うことになります。金利は通常、1年間の利息の割合である年利で表示されます。
 
利子率、利率、利回りなどと呼ばれることもありますが、すべて同じ意味です。
 
貯金の利息、住宅ローンの返済、投資の収益率など、お金に関わるさまざまな場面で金利が使われています。

また、中央銀行が金利政策を通じて経済をコントロールするなど、金利は経済活動を左右する指標の1つです。
 
金利にはさまざまな種類があります。
 
 
金利は資金の貸付需要と供給を均衡させ、経済の各部門に資金を効率的に配分する機能を持っています。
 
中央銀行が金利を操作することで、経済活動を調整します。

例えば、金融緩和政策では金利を下げて経済活動を活性化させ、金融引き締め政策では金利を上げてインフレを抑制したりすることが、金利の役割です。
 

金利の変動と株価の関係

金利の変動は株価に複雑な影響を与えます。主な要因は以下の3つです。
 

  1. 借入コストの変化
  2. 消費の増減
  3. 債券の相対的魅力

 
一般的に、金利上昇は株価下落につながる傾向があります。一方、金利低下は逆の効果をもたらし、株価上昇を促すことが多いです。
 
これらの仕組みについて、詳しく解説します。
 

借り入れコストの変化

金利の変動は企業活動と株価に大きな影響を与えます。

金利上昇時には、企業の資金調達コストが膨らみ、新規投資や設備拡張に慎重になりがちです。

これにより成長予測が鈍化し、株価下落のリスクが高まります。
 
一方、金利低下局面では状況が一変します。借入れの負担が軽減されるため、企業は積極的な投資戦略を取りやすくなります。

将来の業績向上への期待が高まり、株価上昇の追い風となるでしょう。
 

消費の増減

消費者も同様に、住宅や自動車の購入に関わるローン金利が上昇すると、人々は出費を控えがちになります。

この消費の冷え込みは企業の業績悪化につながり、結果として株価下落の原因になるのです。
 
逆に、ローン金利が低下すると、消費者の購買意欲が高まります。

支出の増加は企業の売り上げを押し上げ、株価上昇の追い風となるわけです。
 

債券の相対的魅力

金利上昇時には、安全性の高い債券の利回りが向上します。

その結果、投資家はリスクの高い株式よりも債券を選好する傾向がつよくなりがちです。
 
この動きにともない、株式市場から資金が流出し株価が下落しやすくなります。
 
一方、金利が低下すると逆の現象が起こります。

債券の利回りが下がるため、投資家は高いリターンを求めて株式市場に注目するのです。このような資金の流入が株価上昇の要因となります。
 

金利とインフレの関係

物価が持続的に上昇するインフレ期には、中央銀行は対策を講じます。

その主な手段が金利の引き上げです。
 
高金利政策では株式市場に以下の影響があります。
 
 
株価下落の仕組みは複雑ですが、主に2つ要因があります。
 
1つ目は、企業の資金調達が困難になり、収益性が低下することです。

2つ目は、投資家がリスクを避ける傾向が強まることです。
これらの要因が株価の下落傾向を示しています。
 
具体例として、2022年のアメリカ経済があります。連邦準備制度理事会(FRB)は高インフレ抑制のため、政策金利を大幅に引き上げました。

この決定を受け、アメリカの株式市場は急激な下落を経験しました。
 

金利上昇と銀行株の動き


金利上昇は銀行の収益増加につながります。

しかし、その一方で借り入れ需要が減り、貸し倒れリスクも高まる可能性があります。
 
このため、通常は金利が上がると銀行株も値上がりしますが、景気の動向や債務不履行の危険性にも目を向ける必要があるでしょう。
 
以下で、それぞれ詳しく解説します。
 

銀行業績に対する金利の影響

銀行の収益源は主に貸出金利と預金金利の差、いわゆるスプレッドです。

金利上昇時にはこのスプレッドが広がり、結果として利息収入が増えます。
 
長期金利の上昇は、銀行の収益に大きな影響を与えるため、貸出金利を引き上げることで、より多くの利息収入を得られるようになります。
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024年3月、日本銀行はマイナス金利政策を解除し、金利引き上げを実施しました。
この決定により、国内の銀行は収益性が改善され、株価も上昇傾向を示しました。
 

銀行株の買い時は、金利が上昇したとき

結論から言うと、銀行株の買い時は金利上昇期です。

なぜなら、この時期に銀行の収益が大幅に伸びる可能性が高まるからです。
 
上記でも解説しましたが、銀行収益の中心となるのは、貸出金利と預金金利の差額です。

金利が上がると、この差が広がり、銀行の利益も増えます。結果として株価も上昇傾向を示すわけです。
 
もちろん、金利上昇には課題もあります。借り手の返済負担が重くなり、貸し倒れリスクが増す恐れがあるためです。

ただし、景気回復期であれば、企業や個人の収入も増えるため、このリスクは比較的小さくなります。

銀行の資本コストも上がりますが、通常は貸出金利の上昇幅がそれを上回ります。
 
具体例では、2024年7月、日本銀行が政策金利を0.25%に引き上げました。

その結果、三菱UFJや三井住友などのメガバンクの株価が急上昇しました。これは市場が銀行の収益改善を期待した結果です。
 
つまり、景気回復と金利上昇が同時に起こる時期が、銀行株投資の絶好のチャンスと言えるでしょう。

この状況下では、銀行の業績向上が見込まれ、株価上昇の可能性が高まるからです。
 

まとめ

金利は資金の貸借における重要な要素で、経済全体を左右する影響を与えます。
 
金利の変動は株価に以下の影響をあたえます。
 
 
一般的に金利上昇は株価下落につながる傾向がありますが、銀行株は例外的に上昇することがあります。

これは金利上昇が銀行の収益増加につながるためです。
 
ただし、景気動向や債務不履行リスクにも注意が必要です。
 
金利とインフレの関係も重要で、インフレ抑制のための金利引き上げが株価下落を招くこともあります。

2022年のアメリカの例や2024年の日本の金融政策変更などは、この影響を明確に示しています。
 
投資家は金利動向を注視し、景気回復と金利上昇が同時に起こる時期を銀行株投資の好機と捉えることができるでしょう。
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