【2025年】ベースメタル相場!投資家向け投資のポイントを解説

ベースメタルとは、私たちの生活を支える鉄、アルミニウム、銅、亜鉛など工業用途に広く使われる金属の総称です。
 
これらの金属は都市化の進展や電気自動車の普及、再生可能エネルギーへの移行により需要が急増し、2024年の約785億ドルから2030年には約1,078億ドルまで市場規模が拡大すると予測されています。
 
一方で、中国の需要変動や世界経済の不確実性、供給制約といった課題もあり、価格変動のリスクが存在します。
 
本記事では、投資初心者の方でもベースメタル投資の機会とリスクを理解し、2025年の相場動向を踏まえた投資判断ができるよう、基本的な知識とポイントを解説します。
 

ベースメタルとは|工業用途に広く使われる金属のこと

 

私たちの生活を支える産業用金属:ベースメタルの使い道

私たちが日常使うスマートフォンや自動車から高層ビルや橋まで、一般的な金属(ベースメタル)なしでは現代社会は成り立ちません。
 
これらの金属が広く利用される理由は、地球上に豊富に存在し、比較的簡単に岩石から取り出せる点にあります。
 
そのため、貴金属や希少金属と違って安定した供給が可能で、それぞれの金属が持つ独自の性質が様々な産業に役立っています。
 
また、長持ちする強さ、電気を通す性質、形を変えやすいなど、産業界で重宝される特徴を備えているのが特長です。
 
代表的なものとしては、以下になります。
 
 
アルミニウムは鉄以外の金属の中で最も多く生産され、軽いのに丈夫で、錆びにくいという特徴を持っています。
 
銅は電気や熱をよく伝え、亜鉛は錆びたり腐食したりしにくい性質があります。
 
これらは単体でも優れた特性を示しますが、複数の金属を混ぜ合わせると、さらに使いやすさや機能性を高めることが可能です。
 

ベースメタルと貴金属の違い

ベースメタルと貴金属の根本的な違いは、3つの要素にあります。
 

  1. 地球上での存在量
  2. 化学的安定性
  3. 経済的価値

 
ベースメタルは地球上に多く存在し、私たちの日常生活に欠かせないものです。
 
一方で、貴金属は非常に少ない量しか産出されず、化学的に変化しにくい性質を持つため、高い価値が付けられています。
 

2025年の工業用金属市場はどうなっている?今後の見通し

 

工業用金属の値段はどう変わってきたか

2025年の工業用金属市場は、全体として緩やかに上昇していく傾向が続くでしょう。
 
銅やアルミニウムといった基本的な金属材料は、太陽光や風力などのクリーンエネルギーと電気自動車産業の広がりにつれて、値段が上がる力が強まっていくと考えられます。
 
金属市場全体の規模は2024年の784億6,000万米ドルから2030年には1,078億米ドルまで拡大する見込みです。
 
また、金属加工の製品市場においても2024年の227億7,000万米ドルから2030年には310億2,000万米ドルへと伸びていくことが予想されています。
 
具体例として鉄くずの価格をみると、2025年2月時点では地域によって1トンあたり38,000円から43,500円の間で取引が行われており、2024年後半と比べると安定した価格の範囲を保っています。
 

工業用金属の価格が上がる理由・下がる理由

工業用金属の価格上昇の主な要因は、建築業界や自動車産業などからの需要増加です。需要が生産能力を上回ると、市場原理により価格は必然的に上昇します。
 
電気自動車は従来のガソリン車と比べて約3~4倍もの銅を必要とするため、現在、銅の需要が急速に高まっている状況です。
 
また、太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギー設備の拡大も、金属需要を押し上げている要因でしょう。
 
一方で、景気の落ち込みや産業活動の停滞は、金属需要の減少に直接つながり、価格下落を引き起こします。
 
例えば、2024年に見られた鉄スクラップの価格下落は、建設業や製造業の不振が大きく影響したと言われています。
 
注目すべき点として、中国は多くの工業用金属の最大の消費国であるため、中国での需要減少は世界的な価格の下落につながることが多いです。
 
さらに、中国が余った生産分を安い価格で海外に輸出し始めると、国際市場での価格がさらに下がる圧力となることも指摘されています。
 

なぜ今、工業用金属が注目されているの?需要が高まる理由

 

世界的な都市化の進展と産業拡大による影響

都市人口の増加に伴い、インフラ整備や建設事業が拡大し、鉄、アルミニウム、銅などの基本的な金属(ベースメタル)の需要が劇的に高まっています。
 
産業革命(18世紀半ばから始まった機械化による生産方式の大変革)以降、工業化と都市化は密接に関連しており、工場を中心とした産業の集中が都市形成の原動力となってきました。
 
近年は新興国の急速な発展により、工業用金属の世界市場は2023年に約745億米ドルと評価され、2030年には1,078億米ドルに達する見込みです。
 

建築産業や車産業による需要の増加

需要拡大の主な要因として、建築分野では高層ビルやスマートシティ構想に伴う金属建材の採用が広がっています。
 
日よけや装飾として使われるアルミニウム製の板は軽量で錆びにくく、東京千住キャンパスや虎ノ門ヒルズなどの大規模プロジェクトでよく使用されています。
 
自動車産業では電気自動車(EV)への移行と車体の軽量化が金属需要に変化をもたらしています。
 
強度が高い特殊な鋼板は車体の重さを15%減らしながらも衝突時の安全性を保てるのが特徴です。
 

工業用金属は今後も値上がりが期待できる可能性が高い

工業用金属(ベースメタル)は今後も価格上昇が続くと予測されています。
 
 
二酸化炭素排出量を減らす取り組み(脱炭素化)の進展や世界的な電化の加速により、銅、アルミニウム、ニッケルなどの需要は急増している一方、供給は限られたままです。 
 
価格上昇が期待される最大の理由には、世界的な二酸化炭素排出削減の流れがあげられます。 
 
電気自動車の普及や再生可能エネルギーの拡大に伴い、銅やアルミニウムなどの工業用金属の必要性が高まっているのが現状です。 
 
経済産業省の調査によると、10ギガワットの洋上風力発電の建設に必要な銅は約11万トンで、これは日本国内の銅需要の10%に匹敵します。
 
このような需要増加の一方で、供給面での制約は依然として続いている状況です。
 
投資の視点から見ると、原材料取引市場(コモディティ市場)には年金や機関投資家からのお金が増えつつあります。
 
三菱商事のような大手商社も、原料炭や銅を中心に世界最高水準のコスト競争力と品質を持つ資産群(ポートフォリオ)を形成し、金属資源の取引事業を世界中で展開しています。
 

まとめ

本記事では、2025年のベースメタル相場と投資家向けの投資ポイントについて解説しました。
 
世界的な脱炭素化の推進と都市化の進展により、銅やアルミニウムなどの工業用金属は今後も価格上昇が期待されています。
 
とりわけ、電気自動車や再生可能エネルギーの普及に伴い、必要とされる金属の需要は急増する一方、供給は限られたままです。
 
これからのグリーン経済への移行を見据え、ベースメタル関連の投資先や投資信託を検討してみてはいかがでしょうか。
 
しかし、どの銘柄に投資すれば良いのか、いつが買い時なのかを見極めるには専門的な知識が必要です。
 
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