原油価格の動向とは?原油の基礎知識からOPECの役割などを解説

原油価格は、石油輸出国機構プラス(OPEC+)による生産量の調整や国際的な政治情勢の緊張などが原因で、価格は毎日のように変化しています。
 
近年では、アメリカの新技術による石油(シェールオイル)生産の拡大や中東地域の不安定な状況に加え、石油の在庫が増えすぎています。
 
本記事では、石油市場について初めて学ぶ方でも基本的な仕組みを理解できるよう、エネルギー関連の投資判断に役立つ知識をわかりやすくお伝えします。
 

原油価格の基礎知識

 

原油とは何か?主な種類(WTI、ブレント、ドバイ原油)の違い

原油は地球の地下に埋蔵されている天然資源であり、エネルギーや化学製品の基盤として不可欠な存在です。
 
その中でもWTI、ブレント、ドバイ原油は世界市場での指標原油として位置付けられており、それぞれ異なる特性と用途を持っています。
   
 
 
日本では輸入する原油の価格がドバイ原油を基準として決められているため、中東地域の政治情勢や供給量の変化が日本経済に直接影響を与えやすいです。
 

原油先物市場の仕組みと投資家が注目すべき理由

原油先物市場は、将来の決められた日に特定の価格で原油を売買する契約を行う仕組みです。
 
また、価格変動から利益を得ようとする投資活動の場としても利用されているのが特徴です。
 
例えば、北米市場の基準となる「WTI原油」や国際市場の指標となる「ブレント原油」などの先物価格が存在します。
 
これらの先物価格は実際の取引価格(現物価格)に影響を与え、市場全体の価格形成に重要な役割を果たしています。
 
先物市場には、産油国や石油会社、投資家など様々な参加者が取引に関わることで、「流動性」(売買がスムーズに行われる状態)が保たれているのです。
 

現在の原油在庫量と価格への影響はどうなっている? 

原油在庫量は市場の需給バランスを表す指標です。
 
在庫が増加する場合、市場に供給過剰の状態が生じており、価格が下落する傾向があります。
 
反対に、在庫が減少している時は、需要が供給を上回っていることを意味し、価格上昇につながることが多いでしょう。
 
また、中東情勢などの地政学的な緊張や、石油輸出国機構とその協調国(OPECプラス)による生産量の調整も、原油価格の変動に大きく影響を与えています。
 

原油の需給に関わる5つの要素

 

OPEC+の役割と生産調整決定が市場に与える影響

OPEC+とは、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の石油生産国が協力する枠組みです。
 
この組織は世界の原油市場を安定させるため、石油の生産量を調整する活動を行っています。
 
主な目的は、石油が市場に溢れすぎたり(供給過剰)、価格が急落したりするのを防ぐことにあります。
 
OPEC+が石油の生産量を調整することで、原油価格の安定化が実現できます。
 
石油が市場に余りすぎたり、世界での石油需要が落ち込んだりする見込みがある場合には、生産量を減らす対策(減産)を実施します。
 
このような対応により、加盟国の国家財政を守り、世界経済への悪影響を和らげることを目指しているのです。
 

米国・ロシア・カナダなどOPEC外産油国の動向

非OPEC産油国は、世界の石油供給量の大部分を占めており、その生産状況が市場に直接影響を与えます。
 
米国のシェールオイル(岩石層から採取する石油)の生産量、ロシアの国際関係に関わるリスク、カナダの環境に関する方針などが、市場における石油の不足感や過剰感を引き起こす要因となっているのです。
 

世界経済の見通しと原油需要の関係

原油は多くの産業活動を支えるエネルギー源であり、輸送や製造業、電力供給など様々な分野で欠かせない資源です。
 
経済が成長している時期には産業活動が活発になり、原油の需要が高まります。
 
反対に、景気が後退すると生産や消費の活動が縮小し、需要は下がってしまいます。
 
国際エネルギー機関やOPECの報告では、2025年の世界の石油需要は前年と比べて1.40%増加すると予測されています。この背景には、発展途上国を中心とした経済成長や人口増加があるようです。
 
一方で、中国経済の不安定さやエネルギーの効率的な利用が進むことなどが、需要の増加を抑える要因にもなっています。
 

各国のエネルギー政策が需要に及ぼす影響

エネルギー政策は国によって異なり、それぞれの経済構造や国際的な立場を反映しています。
 
この政策の違いは、原油の使用量や備蓄方法、そして新しいエネルギー源の導入などに影響を与えています。
 
例えば、二酸化炭素排出量削減に取り組む国々では石油の需要が減少する傾向にあり、発展途上国では経済発展に伴い需要が増えやすいです。
 
具体例として、トランプ政権時代のアメリカでは環境規制の緩和や国家の石油備蓄の増強が行われ、一時的に原油価格が約20ドル上昇しましたした。
 
また、中国においては経済成長とともに原油の輸入量が増え、その貯蔵需要が原油の価格を安定させる役割を果たしているのです。
 

再生エネルギーの成長と原油需要の将来

再生可能エネルギーは地球温暖化対策やエネルギー自給率向上の観点から世界的に注目されており、多くの国が導入を進めています。
 
とりわけ、太陽光発電や風力発電の技術革新によるコスト低下が普及を後押ししています。
 
また、電気自動車(EV)の普及や持続可能な航空燃料(環境負荷の少ない航空機用燃料)の開発により、化石燃料への依存が減少する傾向が見られます。
 
国際エネルギー機関(IEA)の予測によれば、2050年にはエネルギー供給の約3分の2を再生可能エネルギーが占めるとされています。
 
さらに、石油輸出国機構(OPEC)の報告では、先進国(OECD加盟国)では石油需要が減少する一方で、発展途上国(非加盟国)では増加すると予測されており、特にインドやアフリカで著しい伸びが見込まれています。
 

原油価格変動がエネルギー株にもたらす影響

結論として、原油価格が上昇するとエネルギー関連企業(石油会社など)の利益が増え、株価が上がる傾向にあり、反対に価格が下落すると業績が悪化しやすいです。
 
また、原油価格はエネルギー企業の収入の仕組みに直接関わっています。
 
原油価格が高くなると、石油を販売する企業や資源を掘り出す企業は、保管している石油の価値が上がり、販売時の利益幅も良くなるため全体の利益が増えます。
 
一方で、価格が下がると収入が減少したり、保管している在庫の価値が下がって損失が生じたりして、業績に悪い影響を与えることになります。
 

まとめ

原油価格の動向はOPEC+の生産調整と地政学的リスクに大きく影響されています。
 
原油価格の変動はエネルギー企業の収益性と株価に直結し、価格上昇時には企業収益と株価が向上する傾向にあります。 
 
長期的には再生可能エネルギーへのシフトが進み、2050年にはエネルギー供給の約3分の2を占めると予測されています。
 
 
投資家は原油価格の動向を注視しながら、エネルギー転換を見据えたポートフォリオ構築を検討しましょう。
 
このような市場動向を事前に予測し、株価の上昇タイミングを見極められれば、投資で大きな成果を上げることができます。
 
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